2023年7月22日、大阪大学、同志社大学、兵庫県立大学、京都産業大学の4大学、40名の学生出場のもとに実施された「たつの市地域創生アイデアコンテスト2023」で、政策学部田中宏樹ゼミ3年次生の毛下大那さん、河内山明香さん、廣瀬凜久さん、牧野未来さん、三谷明日香さんの行った政策提言が、見事、最優秀賞に輝きました。5人は、地域社会の構造が住民の心身の健康に影響するとする「社会疫学研究」の最新の知見に基づき、たつの市において、介護認定を受けるまでに至らない高齢者、幼稚園・保育所に入る前の未就学児をもつ孤立しがちな親子が、福祉サービスの提供者や地元在住の有償大学生ボランティアの伴走支援を受けつつ、集住による世代横断的な共創・協働で支え合う「つながり」の創出の必要性を、市の詳細な現状分析を通じて立証、廃校予定の小学校跡地を有効利用した「つながり創出」の具体的場づくりとして、「多世代共創テラス－Trustたつの」の整備を提言しました。
　サービス付き高齢者住宅（サ高住）や児童一時預かりサービスなどの既存の施策の対象から外れ、支援を必要としながら行政が十分アウトリーチできていない住民層がかなりの規模で潜在的に存在すること（潜行する行政ニーズ）、地域資源をうまく再編することで費用対効果を発揮しうる公共サービスの提供を民間活力も生かしながら市が提供しうること（埋没する行政シーズ）を組み合わせることの合理性を主張し、「なぜ、何を、どのように、誰が、いつ」行うことで実現に結び付けられるのかという政策実施の具体的プロセスまでを提言したことが、創造性と実現可能性に富む提案であると市長をはじめとする審査員から高く評価されました。田中宏樹ゼミとしては、2019年度の初回大会以来、毎年出場していますが、今回で5年連続での最優秀賞受賞となりました。