このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

教員紹介

中島 恵理 教授

なかじま えり

中島 恵理 教授

研究分野(学部) ローカルSDGsとソーシャル・イノベーション
研究テーマ(大学院) ローカルSDGsを実現する社会変革のプロセス
研究室 新創館209号室

研究の関心(研究内容を含む)

 地域の人々の幸福、コミュニティの活性化、環境保全を統合的に実現する持続可能な地域づくりに向けた社会変革・ソーシャル・イノベーションのプロセスや手法を追求しています。

長年行政の現場にいた経験を活かした、行政の政策手法や公務員の働き方のイノベーション

 課題が複雑化する現代において、行政は、法律や条例による規制や補助等の経済的手法だけでなく、地域の関係者をつなぎ、地域の住民や企業の取り組みを伴走支援するコーディネーターとしての役割が期待されます。また、環境、福祉、産業等の縦割り行政から一つの政策で複数目的を実現する統合的な政策手法の在り方を研究します。

地域に住む市民の実践者での立場を踏まえて、NPO組織の運営やまちづくりの進め方のイノベーション

 再生可能エネルギー、木材、食などの地域の持続可能な資源を地域の中で、発掘、加工、活用する地域循環共生圏(ローカルSDGs)の実現のための手法、プロセス、活動の「型」などを研究します。

企業の社外取締役や顧問などを務めている経験を活かし、SDGsに貢献する企業運営や企業戦略、社会的企業のイノベーション

 持続可能な企業運営にあたっては、脱炭素経営や地域課題解決のためのビジネス展開が非常に重要です。企業におけるSDGsの経営戦略づくりや地域課題をビジネスを通じて解決する社会的企業の手法やプロセスを研究しています。

地域の関係者の連携・協働による地域再生のエコシステム形成を通じたソーシャル・イノベーション

 地域のソーシャルイノベーションの実現には、行政、企業、市民、市民団体等の様々な主体が有機的に連携し、それぞれの役割を果たしながら協働により、社会変革を起こしていくことが重要です。しかし、地域においては関係者は必ずしもつながっていません。地域の関係者をつなげ、有機的につなぎ、協働する地域エコシステムの創造のプロセス、手法などを研究しています。

プロフィール

京都市出身、1995年京都大学法学部卒業まで京都で過ごしました。その後、環境省(当時環境庁)に入省後約20年間環境政策の企画立案に関わってきました。
環境省在職中に、英国に留学し、ケンブリッジ大学土地経済学部修士課程でEUの環境政策を、オックスフォード大学環境変化・管理学科修士課程で、英国の地域再生政策やソーシャルエコノミーについて学びました。その内容を「英国の持続可能な地域づくり」として本を出版しています。
2002年より結婚を機に、八ヶ岳山麓の長野県富士見町に移住しました。週末は富士見町で子育てをしながら自給自足的な農的なエコライフや地域づくりに関わりながら、平日は環境行政に関わる2地域居住を20年間ほど実践しました。
また、このような長野県での暮らしが契機となり、2013年より2年間長野県温暖化対策課長、2015年から4年間長野県副知事として環境、健康・福祉、農業・林業、文化・教育行政等に関わりました。
その後、2019年4月より環境省環境計画課計画官・環境経済政策調査室長としてローカルSDGsの推進に、2020年8月より環境省脱炭素化イノベーション研究調査室長として脱炭素政策の企画立案に関わりました。
2021年4月より完全に富士見町に移住し、NPO法人こどもの未来をかんがえる会及び富士見まちづくりラボのメンバーとして、子供の居場所づくりや持続可能な地域づくりのソーシャルイノベーターを目指して取り組んでいます。また、様々な地域や企業の脱炭素、SDGsの観点からのソーシャル・イノベーションの研究、実践の支援を行っています。

講義・演習・少人数クラスについて

【学部科目】

 FYEとアカデミックスキルを担当しています。FYEでは、大学生活を始めるにあたっての政策学の基礎を学ぶとともに、企業や地域を訪問し、地域課題解決のための方策を考えます。アカデミックスキルでは、学生のみなさんでチームを形成し、まちづくりの現場に訪問し、事例調査、比較分析、課題の解決方策の検討を通じて、分析力・構想力等の定性分析に必要な能力を身に付けます。

【大学院科目】

ソーシャル・イノベーション研究入門

ソーシャル・イノベーション研究として、ソーシャル・イノベーションの基本的な理念を学ぶとともに、具体的な実践事例の学びを通じて、社会の課題に向き合い、その解としてのこれまでにない革新的な手法や仕組みの在り方について調査研究します。ソーシャル・イノベーションの事例の論文作成に有益な調査・分析手法を学びます。 

ソーシャル・イノベーションの理論と技法

 持続可能な地域活性化の事例やローカルSDGsの事例(実践者自らによる講義を含む)や先行研究を基に、ロジックモデルなど、論文作成に有益な調査手法を学びます。また、チームを作り、学生の関心やこれまでの経験を生かした「ソーシャルデザイン」(地域の課題を整理・分析し、解決方策を検討する)の試行を行い、学んだ理論を実践に生かすソーシャルイノベーターとしての学びの場を設けます。

ソーシャル・インクルージョン研究

 ソーシャル・インクルージョン、地域循環共生圏、環境福祉などを推進する政策や実践事例を学ぶとともに、実際にソーシャル・インクルージョンに取り組んでいる関係者の現場を訪問し、課題解決のための具体的な方策を研究し、試行することを通じてソーシャル・インクルージョンの実現方策を学びます。


受験生へのメッセージ(学部・大学院)

【学部生向け】

政策学部の学びでは、持続可能な社会を実現するための政策や社会課題をビジネスを通じて解決するソーシャルビジネスなどについて実践的に学ぶことができます。 大学時代は、将来に向けた様々な生き方やチャレンジを学ぶことができる貴重な4年間です。持続可能な未来にむけて社会を変えていくことに関心のある元気なみなさまの受験をお待ちしています。

【大学院生向け】

 ソーシャルイノベーションコースでは、これまでにない革新的な手法で社会課題を解決する方策を研究し、実践するソーシャルイノベーターを養成しています。多様な経験や関心をもつ学生同士の学びやソーシャルイノベーションの実践者との交流を通じて、ソーシャルイノベーションの実践に必要な手法、技法を習得するとともに、協働することのできる仲間とも出会うことができます。みなさまのチャレンジをお待ちしております。