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教員紹介

畑本 裕介 教授

はたもと ゆうすけ

畑本 裕介 教授

研究分野(学部) 現代生活の在り方、社会福祉(行政)の政策分析
研究テーマ(大学院) 社会政策論、社会保障論、生活構造論、福祉社会学
研究室 渓水館219号室

研究の関心(研究内容を含む)

 これまで私は、社会学の立場から社会保障や社会福祉の諸問題について研究してきました。これは社会政策学の一つの立場であると思います。また、政策の背景となる生活構造まで視野に含めた研究をしてきたつもりです。

 最初に出版した著書は、社会理論の研究書でした。アンソニー・ギデンズの再帰性理論の立場から、今後福祉国家の在り方はどのように変わっていくのかを示すため、生活を導く原理や社会状況の変化を描き出したものです(『再帰性と社会福祉・社会保障』(単著 生活書院))。人々の選択のぶつかり合いであるライフスタイルの政治が先鋭化した社会では、貧困状況に訴えかける言説が通用しなくなり、新しい統合の言説が必要になると分析しました。
 その後、次第に関心が移行し、社会政策学者・福祉社会学者として、より具体的な制度の仕組みや原理、および社会の問題についての考察を中心に研究を行うようになってきました。
 2012年に出版した2冊目の単著である『社会福祉行政論:行財政と福祉計画』(法律文化社)は、社会福祉行政や社会福祉の政治について「学」もしくは「論」として体系化を試みた内容となっています。社会福祉行政・政治の仕組みや問題点について出来るだけ包括的に分析することを目指しました。この著書は2021年に『新版社会福祉行政:福祉事務所論から新たな行政機構論へ』(法律文化社)として新版を出しております。

 現在は、社会福祉行政の理論的諸論点について一つ一つ取り上げ、整理していく作業を行っています。この作業を終えた後に、論考をまとめて4冊目の単著にしたいと考えています。同時に、生活構造論の伝統を受け継ぎ、その視点を社会政策論に反映させるための研究にも乗り出したいと考えています。

プロフィール

1971年生まれ、福岡県出身です。出身大学、大学院は慶應義塾大学ですが、博士号は熊本大学から論文博士をいただきました。大学院に入ってから一貫して学問の道を進んできましたので、あまり派手な経歴もないままに全国を転々としてきました。最初は東京の大学で勤務しましたが、その後は山口県の山口学芸大学、山梨県の山梨県立大学と移り、現在は同志社大学という旧国名でいうところの山城国にある大学に赴任しました。なぜか山の付く名前の地域にご縁があるようです。

主な社会貢献としては、試験委員の仕事をかなり長期にわたって担当してきました。国家公務員総合職専門試験委員は5年、社会福祉士・精神保健福祉士国家試験試験委員は6年担当しました。振り返ってみるとちょっと長すぎたかなと、仕事を断れない性格を反省しています。学会の役職としては、社会政策学会幹事(雑誌編集担当副委員長)や福祉社会学会理事を担当してきました。

研究をするには、本を読んで理論を固め、実証のために現場のお話を聞きに行く、データを分析するという地味な作業を繰り返していく必要があります。その延長に着実な成果が生まれるはずであると信じて日々過ごしております。

講義・演習・少人数クラスについて

【学部科目】

 演習では、社会保障・社会福祉の領域にこだわらず、消費生活や生活問題にかかわる広い領域において関心を持つ学生に門戸を開いています。演習Ⅰでは、1)課題図書の輪読、2)福祉を中心とした生活保障についての映像資料の視聴、3)前週の映像資料についてのディスカッション+生活構造調査の報告、を1セットとして繰り返していく形式で導入教育を行います。
 演習ⅡやⅢの時間を使って政策コンテストに出場する準備をすることで対外活動としています。自由放任というよりは、政策立案について一から学び、コンテストの発表内容まで一緒に作り上げるような教育方針です。
担当している主な講義は、社会保障制度と現代の生活問題です。

【大学院科目】

 演習においては、以下のような比較的広い分野について対応が可能です。
社会政策学/社会福祉政策・行政研究/福祉社会学/その他社会政策関連分野(社会保険、社会福祉の政策やそれらを取り巻く社会環境についての研究等)/生活構造論 「生活保障論研究」では、前年度に公刊された社会保障や生活保障に関する新書を3、4冊ほど輪読し、生活保障の現在を確認する内容となっています。

受験生へのメッセージ(学部・大学院)

【学部生向け】

政策学部は、特定の学問分野を中心にして作られた学部ではありません。そのため、様々な学びが可能だというのが一つの特徴です。しかし、こうした学部の最大の利点は、どの分野にも収まらないような科目が設定できることです。キャリアの在り方を考える授業や生活問題全般について考える授業、政策分析を行う授業など、学際的で実践的な科目がたくさんあります。こうした科目を受講して、幅広い教養を身に着けた社会人に成長していける学部だと思います。
私自身の担当する具体的な制度の利用法を含めて教える社会保障制度、現代生活の変遷や構造を考える現代の生活問題といった科目も魅力的ですよ。

【大学院生向け】

政策分析や地域形成といった実践的なテーマを教育する大学が増えてきました。そうした大学への人材供給源として総合政策科学研究科は機能していると思います。新しい大学教育の在り方に対応している研究科ですので、ぜひ入学して将来の可能性を感じていただきたいと思います。
私自身も、実践的なテーマの研究は重要と考えていますので、福祉や生活の政策というテーマに収まらない実践的で自由な研究テーマ設定をする学生を受け入れています。もちろん、理論研究等の深く落ち着いて取り組むテーマも大歓迎です。