政策学部講演会特集
政策学会講演会(レポート)
『国際開発の新潮流:社会起業家の役割』
テーマ | 『国際開発の新潮流:社会起業家の役割』 |
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講師 | 仲本 千津 氏 |
日時 | 2018年6月14日(木)9:00~10:30 |
会場 | 新町キャンパス臨光館(R301) |
去る6月14日、政策学会講演会に講師として株式会社Ricci Everydayの代表取締役である仲本千津氏をお迎えし、「国際開発の新潮流:社会起業家の役割」というタイトルでお話いただいた。仲本氏は、早稲田大学法学部、一橋大学大学院法学研究科でアフリカの民族紛争や平和構築について学ばれた後、大手銀行、国際農業NGOで御経験を積まれ、現会社を立ち上げられた。国際開発分野における多岐に及ぶご経歴から、これまでのいきさつや現在の会社の事業について詳細な講義資料を用意され、起業にまつわる苦労話を交えながら明快に語られた。
社会起業家としてソーシャルビジネスを立ち上げ、拡大していくのは容易いことではないが、アフリカウガンダのシングル・マザーに対して健康増進のための補助並びに彼女たちの子供の教育支援や緊急時の融資といったサービスを積極的に提供していることを強調された。短期的なコスト削減による利益よりも、従業員の労働環境をしっかりと整えることによって従業員のやる気を高め、息の長いビジネスを展開できるように日々心掛けていらっしゃると述べられたことに感動を覚えた聴講者も少なくなかった。
最後に、現在の世界の社会起業家の潮流と御自身の今後の抱負について述べられ、講演は終了した。講演の開始から終わりまで、参加者が非常に熱心に聞き入り、終了後に多くの質問が出たのが印象的であった。
(政策学部教授 岡本 由美子)
