政策学部講演会特集
政策学会講演会(レポート)
『熊本地震で出来たこと、出来なかったこと』
テーマ | 『熊本地震で出来たこと、出来なかったこと』 |
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講師 | 田嶋 徹 氏 |
日時 | 2017年10月10日(火)14:55~16:25 |
会場 | 今出川キャンパス良心館(RY地2) |
去る10月10日、政策学会講演会に講師として熊本県の田嶋徹副知事をお招きし、「熊本地震で出来たこと、出来なかったこと」というタイトルでお話いただいた。田嶋氏は、本学の卒業生であり、講演冒頭、先輩の立場から現役学生に対して、38年以上にわたる公務員生活の経験を踏まえて、ミッションに従って社会に貢献することの大切さを熱く語られた。
田嶋氏は、昨年4月に起こった熊本地震の復旧・復興において県の責任者として活躍されている。講演では、熊本地震による地域の被災状況について画像を交えて詳細に説明された後、「創造的復興」の名の下に進められた復旧・復興プランの策定プロセス、その詳しい内容、実施状況について、わかりやすく解説された。講演の中には、知事のリーダーシップの大切さ、国の各省庁との間の「顔の見れる関係づくり」の必要性など、政策の形成・実施を考えるうえで、重要な視点がたくさんちりばめられていた。
講演の後には、学生たちからの質問にも熱心に答えられ、法律や条例に執着するよりも、目の前の被災者を救うための方策を具体的に考える必要性を強調するなど、活発な議論が交わされた。
質疑応答の後には、熊本県の誇るゆるキャラ「くまモン」がサプライズ登場し、「くまモン体操」を披露するなどして、会場を盛り上げてくれた。
参加者には、講演の感想を書いてもらったが、しっかりと課題意識をもって話に耳を傾けていたことが伺え、貴重な教育の機会となった。
(政策学部教授 風間 規男)

