政策学部講演会特集
政策学会講演会(レポート)
『長寿社会に生きる』
テーマ | 『長寿社会に生きる』 |
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講師 | 秋山 弘子 氏 |
日時 | 2016年12月21日(水)18:25~19:55 |
会場 | 同志社大学今出川キャンパス 良心館(RY207) |
12月21日、政策トピックス「ジェロントロジー(華麗学?)への招待」の授業の一環として、東京大学 高齢社会総合研究機構の秋山弘子教授による講演が行われた。「長寿社会を生きる」というホットなテーマであったため、阪大、京大を始め、関西全地区から多くの大学教授や自治体管理職が来場し、学生の5倍の一般参加があり計100名を超えた。
秋山教授はミシガン大学において既に世界的なジェロントロジストであったが、小宮山前総長の招聘で東大に移った方である。人生90年が当たり前になった現在、個人としては人生を二毛作、三毛作で考えるデザインを、社会全体としてはシニアが若年層を支える政策への転換を、という講演には、大変説得力があった。東大が柏や福井などで取り組んだシニアの就労促進による地域活性化は、厚生労働省の生涯現役政策へとつながるなど、国の政策に大きな影響を与えている。
今回は更に、EUで普及しつつあるリビングラボを鎌倉で開始した事例を紹介された。政策提言や商品企画を行う市民組織を地域のアクティブシニアが担うことは、今後の市民参加型社会の実現に貢献するものである。講演後、名刺交換がなかなか終わらないという盛況であった。
(政策学部教授 関根 千佳)


関根 千佳(政策学部教授)