同志社大学 政策学部

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政策学部講演会特集

政策学会講演会(レポート)
『民泊の社会的問題と制度設計』

テーマ『民泊の社会的問題と制度設計』
講師水上 慎士 氏
日時2016年6月21日(火)9:00~10:30
会場同志社大学新町キャンパス 臨光館(R207)

去る6月21日、内外政策研究会代表取締役である水上慎士氏を講師としてお迎えし、政策学会講演会「民泊の社会的問題と制度設計」を開催した。「民泊」はインターネットを利用したネットワーク型仲介システムが可能にした新しい形態の宿泊サービスであり、訪日外国人観光客の増加に伴い近年注目を集めている。公共政策的には、そのサービスに対する需要に応えつつ、宿泊客の安全を確保しかつ近隣住民などとのトラブルを防止することが緊急の課題として浮上している。

水上氏は、内閣府経済財政運営担当として立法の現場で活躍された経験から、政府内での政策課題の認識にはじまり法案が作成されるまでの過程では、複数の省庁・政権与党・内閣法制局などの関係者が関与していることを解説された。その上で、政策変更が必要な場合でも、そのプロセスにひそむ様々な要因により、必ずしもそれが容易でないことを具体的な例を挙げて指摘された。

京都は外国人旅行客にも人気の訪問地であり、ホテル不足ともあいまって民泊への期待も不安も高い地域である。水上氏の講演はその京都の地でのまさに時宜を得たお話であった。

(政策学部教授 川浦 昭彦)

政策学会講演会(レポート)『民泊の社会的問題と制度設計』