政策学部講演会特集
政策学会講演会(レポート)
『自動運転技術に関する議論の動向と今後の課題』
テーマ | 『自動運転技術に関する議論の動向と今後の課題』 |
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講師 | 横山 利夫 氏 |
日時 | 2016年5月27日(金)13:10~14:40 |
会場 | 同志社大学新町キャンパス 尋真館(Z20) |
去る5月27日、政策学会講演会に講師として株式会社 本田技術研究所4輪R&Dセンター上席研究員 横山利夫氏をお迎えし、「自動運転技術に関する議論の動向と今後の課題」というタイトルで、ここ数年世界的に注目を集めている自動運転技術についてご講演頂いた。
講演では、まず、自動運転への社会的ニーズと運転支援システムや自動運転の開発経緯について解説された後、運転支援システムや自動運転の最新の技術を学生や市民にも分かりやすいように動画を使って説明された。そして、自動運転を実現させるための法的な課題とそれに関する議論の最新の動向を、道路交通に関する国際条約であるジュネーブ条約、道路交通法、道路運送車両法等のそれぞれについて、学部学生が理解できるように詳しく説明して頂いた。
ご講演には、政策学部講義「科学技術政策」の受講生の他、市民や教職員からも多数の参加があった。参加者は、講演の開始から終わりまで、非常に熱心に聞き入っていた。
今回のご講演テーマである自動運転のみならず、情報通信やAIの技術進歩は、今後、社会を大きく変化させていく可能性がある。にもかかわらず、新しい技術を有効に活用しつつその負の側面を制御するための社会の仕組みに関する議論は、常に後手に回っているのが実態である。最先端技術の開発者と将来の社会制度の設計を担う学生とのこのようなインターラクティブな対話は、技術を真に豊かな人間社会の形成に繋げていく上で、必要不可欠であると痛感した。
(総合政策科学研究科教授 三好 博昭)
