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教員紹介

太田 肇 教授

おおた はじめ

太田 肇 教授

研究分野(学部) 個人を生かす組織の研究
研究テーマ(大学院) 承認論。日本型組織の未来。
研究室 渓水館234号室
個人ホームページ

研究の関心(研究内容を含む)

【学部生向け】

 私の専門は組織論です。一般の人は組織というと、会社の社屋や役所の庁舎のような建物をつくることを連想します。しかし、会社や役所はもちろん、学校や地域のような組織も人間によってつくられ、人間によって動かされているのです。ところが、組織がつくられ大きくなるにつれて、だんだんと個人の意思から離れ、独自の論理で動くようになってきます。そして、ときには組織の目的や利害が個人個人のそれらと対立する場合も出てきます。しかし、個人の目的や利害を無視したり抑圧したりすると、結局は組織の目的も達成することができません。そこで、個人の能力を引き出し満足させると同時に、組織の目的を達成できるような仕組みを考えることが必要になります。「個人を生かす組織」とはどのようなものか、どうすればそれがつくれるのか、を研究し続けています。

【大学院生向け】

 企業組織のほか、行政機関、教育・研究機関などあらゆる組織に関心があります。また組織構造だけでなく、モチベーション→リーダーシップ、コミュニケーションなどの組織行動も研究対象にしています。

 現在の組織を分析したり、それを前提に対策を講じたりするより、組織そのものをどのように改革すべきかという研究に軸足を置いています。

プロフィール

一貫して個人の視点から組織や組織と個人の関係を中心に研究しています。関心は企業のほか行政機関、学校、地域などさまざまな組織・社会に及びます。私自身、組織はあまり好きではありませんので、組織が好きな人間でなくても受け入れられ、能力を発揮して貢献できるような組織・社会をつくるにはどうすればよいか、を考え続けています。

機会があれば国内外でフィールドワークに出かけたり、現場の人たちと意見交換を行ったりして知識・情報をアップデートするように努めています。

これといった趣味はありません。あえて言うなら仕事でしょうか(もちろん会議や受け身の業務ではありません)。また他人に自慢できるような特技もありません。

所属学会は、日本経営学会、日本労務学会、組織学会などです。著書は『何もしないほうが得な日本』(PHP研究所)、『承認欲求の呪縛』(新潮新書)、『プロフェッショナルと組織』(同文舘出版)など。
なお詳細は「太田肇の公式ホームページ」をご覧ください。

講義・演習・少人数クラスについて

【学部科目】

 「組織論入門」前半では、組織と個人の関係に焦点を当てながら、代表的な理論を説明します。後半は、ミクロ組織論の代表的なテーマであるモチベーション論、リーダーシップ論、それにコンフリクトのマネジメントなどについて説明します。

 「現代組織論」組織と個人を取り巻く環境、人々の働き方、価値観などがどのように変化しつつあるかを講義します。

 少人数クラスでは、思考力、問題解決力、プレゼン能力を高めることに重点を置いています。そのため古典を読み、またその時々に話題になっているホットなテーマについて議論します。

【大学院科目】

 講義・演習ともに、組織論の重要なテーマについて私なりの切り口で解説します。また参加者には各自が研究しているテーマについて発表してもらい、それについて参加者全員が議論するような方法をとっています。

受験生へのメッセージ(学部・大学院)

 組織論というテーマにはなじみがないかもしれませんが、組織は私たちにとって身近な存在です。学校、クラブ活動、生徒会、アルバイト先の会社、住んでいる自治体、生活上で関わりを持つ病院、スポーツチーム、趣味の会、ボランティア組織など、至るところで組織に関わっています。そして組織は生き物であり、日々変化しています。

 したがって組織論を学び、研究するには、まずそうした身近な組織と触れあうなかで体験すること、またマスコミで報道されたり話題になったりしている問題について、ただそれを知識・情報として受け入れるだけでなく、自分なりに考え、自分の意見を持つことが大切です。それを積み重ねることによって分析力や思考力、創造性などが鍛えられていきます。

 それは将来の仕事や生活、人間関係などにおいてきっと役立つはずです。また人生を豊かにすることにもつながります。

 組織論は面白い、役に立つということを知ってもらいたいと思います。