このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

教員紹介

久保 真人 教授

くぼ まこと

久保 真人 教授

研究分野(学部) 働きやすい組織と個人のウェルビーイング
研究テーマ(大学院) 働きやすい組織と個人のウェルビーイングに関する研究
研究室 渓水館213号室
メールアドレス mkubo@mail.doshisha.ac.jp

研究の関心(研究内容を含む)

 人が人にサービスを提供することで報酬を得るサービス職の組織に関心を持っています。サービスがやり取りされる現場では、すべての仕事がマニュアル通り進むわけではありません。スタッフ個人の力量により成果が大きく左右されます。近年いろいろなところで取り上げられることの多いバーンアウト(燃え尽き症候群)が頻発するのもこの職場です。仕事への熱意、やりがいはバーンアウトと表裏の関係にあります。また、サービス職の中でも医療、福祉、教育などの公共サービスの組織では、自己犠牲のうえに成り立つ職業倫理が求められることも少なくありません。熱意ある誠実な人ほど消耗感を経験せざるをえません。これらを個人の「適性」の問題と考えることは簡単ですが、それは問題の本質を見誤ることにつながります。組織ひいては社会のあり方について目を向けていく必要があると考えています。

プロフィール

大学では心理学を専攻しました。なぜ心理学を勉強しようと思ったか、今思えばさしたる理由もなく適当に決めていました。心理学と言えば、夢分析とかカウンセリングなどを想像する人が多いと思いますが、私もそんな感じでした。しかし、入ったところはイメージとは全く違う、データと統計学が必須の研究室でした。それでも他の専攻に変わることなく心理学をやり続けているのは、ありふれた言い方になりますが、おそらく「人」を観るのが好きなためでしょう。心理学には、いろいろな分野がありますが、私が選択したのは社会の中で人は何を考え(感じ)、どう行動するかに関わる研究です。現在は「組織」という“社会”に関心を持っています。「組織が人をどう変えるか」あるいは逆に「人が組織をどう変えるか」を研究しています。

出身は兵庫県伊丹市です。その後転居を繰り返していますので故郷と呼べるところはありません。話し方にも特に「××弁」という特徴はないようですが、イギリスにいたときに、ある人から関西なまりの英語を話すと指摘されたことがあります。せめて日本語なまりの英語が話せるように勉強する必要があるようです。

講義・演習・少人数クラスについて

【学部科目】

 組織について2つの視点から講義をしています。1つは個人の視点から見た組織です。人の行動傾向を理解した上で、人と組織をどうつなげていくか、ばらばらな個人が組織として機能するためには何が必要かを考えることができます。しかし、組織のふるまいは個人の意思の単純な加算で決まるわけではありません。そこには組織独特のメカニズムが働いています。また、組織によっては独特の文化が根付いていることもあります。組織に所属することで、その人の行動や価値観そのものが変わってしまうことも少なくありません。これが2つ目の視点です。

【大学院科目】

 組織における人の行動をエビデンスをもとに考察していきます。講義では、その基礎となる統計的手法について、PCを使った実習形式で学びます。

受験生へのメッセージ(学部・大学院)

【学部生向け】

情報技術の進歩により以前とは比較にならないほど内外の多様な情報を簡単に手に入れることができるようになりました.ただ,まわりに流されることなく主体的に行動することは、これまで以上に難しくなってきたと言えるでしょう.知識ではなく,知識を使う体験を学ばなければなりません.政策学部の学びの目的はそこにあります.

【大学院生向け】

社会人が数多く学ぶ総合政策科学研究科では,学術的な知見だけではなく社会のいろいろな側面についての話を聞き,今まで知らなかった研究分野について学びます.この点が他の大学院と大きく違う特徴です.近年ダイバーシティという言葉がマスコミで取り上げられることが増えてきました.総合政策科学研究科は,まさしくダイバーシティな学びの環境です.専門性だけでなく幅広い視野とスケール感を持った人材こそがこれからの社会の原動力になると考えています.