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教員紹介

足立 光生 教授

みかみ まさつぐ

三上 真嗣 助教

研究分野(学部) 行政責任論、政策評価論(ODA評価)
研究室 新創館208号室

研究の関心(研究内容を含む)

 行政学を本籍地として、行政責任論や政策評価論を研究しています。政府はしばしば「船」にたとえられますが、船が目的地にたどり着くためには巧みな操舵技術が大切です。進路の誤差を適切に検知し、操舵に反映することが求められます。同様に、政府の政策がねらった方向に進んでいるかを知ることが重要です。政策評価は、有効性、効率性、公平性など多様な視点から政策に関する「情報」をつくる活動であり、政策の管理や改善、行政の責任追及などに役立ちます。政策評価を上手に運用できれば、民主主義に立脚しつつ、専門性を発揮して政策を有効に実施する政府を実現できると考えています。

 私の研究関心は、「政策評価の管理」にあります。政策評価は、政策領域や国、地域、組織文化などによって運用方法がさまざまであり、政策や組織の再編、政治家の介入などを理由に変化し続けています。国際的な政策領域では、先進国と途上国間の技術移転、国際機関による方針、グローバルな専門家の活躍などの影響も受けています。こうした行政の変化を管理する仕組みが不十分だと、政府や政策のメカニズムにも混乱が生じます。この視座から行政の生理と病理を解明し、次の5領域にささやかながら貢献したいと考えています。

  1. 行政責任論:アカウンタビリティの理論
  2. 政策評価論:政策評価の理論と実際
  3. 比較行政学:各国外務省・援助実施機関(ODA評価)
  4. 開発行政学:途上国の国家開発と評価(ODA評価)
  5. 国際行政学:国際機関の評価部局(ODA評価)、宇宙機関(研究開発評価)

 もちろん、研究成果を通じた実務貢献も大切な目的です。たとえば、ウクライナをめぐる国際情勢を受けて日本の開発協力政策は転機を迎えつつあります。国家安全保障戦略の影響、科学技術政策や防衛政策との連携など新たな局面についても、官僚や実務家と連携して考えていきます。

プロフィール

埼玉県与野市(現在のさいたま市)生まれ。埼玉と東京(の下町)で育ちました。2011年3月11日の東日本大震災で帰宅難民になって以来、「政府」や「政策」のあり方を考えるようになりました。東京と異なる視点を求め、「政策」を手がかりに同志社大学政策学部に進学。それ以来、京都や関西では多くの巡り合わせやご縁に恵まれることとなりました。

政策学のさまざまな分野を学ぶなかで、政策評価、そして行政学に興味を抱くようになりました。同志社大学大学院総合政策科学研究科に進学後は、開発協力政策、とくに政府開発援助の評価(ODA評価)に関する研究を行い、外務省や国際協力機構(JICA)のメカニズムや歴史を検討してきました(2023年3月に博士号を取得)。また、科学技術政策の研究者やJAXAの実務家とも関わり、宇宙機関に関する研究も進めています。共著に『政策と行政』(ミネルヴァ書房)、『地域を支えるエッセンシャル・ワーク』(ぎょうせい)があります。

 2023年4月より同志社大学政策学部の助教に着任しました。他大学でも公共政策、行政学、国際協力に関する講義を担っています。

講義・演習・少人数クラスについて

【学部科目】

 政策(policy)は、社会の問題を解決する「処方箋(prescription)」にたとえられる場合があります。社会の「病状」を診断し、適切な方策を講じ、問題解決を試みる活動です。医者が患者を診断し、処方箋を出すためには十分な鍛錬が必要ですが、政策学でも同様のはずです。そのためにもいわば、生理(組織や社会の正常な状態)、病理(組織や社会の課題や問題)、薬理(処方の作用)などに相当するものを、政策についてバランスよく学ぶ必要があるでしょう。政策学部の1つの特長は、それぞれを基礎と応用(臨床)から学べる点にあると思います。

アカデミック・スキル(読解)

 専門書や資料に対する読解力の向上を目的として、3つの科目を担当します。①公共政策の文献と国際行政学の文献を通じて、知識の習得とともに和書の読み方を学ぶほか、②比較行政学の国際的標準教科書を原著と比較しながら読み進め、翻訳書を丁寧に読む際の心構えを学びます。また、③政府の報告書を実際に読み解き、一次資料やインターネット情報の収集、加工、読解能力を高める授業を展開します。

アカデミック・スキル(分析)

 因果推論やエビデンスに関する議論を通じて、公共政策の評価手法(定量・定性手法、ランダム化比較試験、プログラム評価、インパクト評価など)の基本的な扱い方、メリットやデメリットを学びます。

政策トピックス

 府省・大学政策連携講座を担当します。中央府省における政策形成の第一線で活躍する中堅・若手官僚を招き、現実の政策過程について学びます。

【大学院科目】

 総合政策科学入門では、総合政策科学とは何かに加え、リサーチ・デザインやアカデミック・ライティングの基礎を学びます。また、リサーチ・デザイン特講公共政策Ⅷでは、時間や歴史の重要性を意識しつつ、研究方法論の更なる議論を展開します。

受験生へのメッセージ(学部・大学院)

【学部生向け】

「政策(policy)」は、ニュースや新聞、SNSで目にする日常的な言葉です。欧米圏の似ている言葉であれば、政治(politics)、警察(police)、それとも古代ギリシャの「ポリス」でしょうか。しかし、同じヨーロッパでも全く違う表現をする国もあります。あるいは、漢字文化圏だと「政策」ですが、「策」というと軍事戦略(strategy)のようです。実は、どれも政策に関係するキーワードです。

 政策学部では、こうした「政策」の由来や意味、構造などを学ぶことができます。ウクライナに関する国際情勢、コロナ禍、自然災害など変化の激しい時代にこそ、政策を見極める「眼」が大切になるでしょう。

【大学院生向け】

政策(policy)は、社会の問題を解決する処方箋(prescription)に喩えられます。社会の「病状」を診断し、適切な方策を講じ、問題解決を試みる活動です。医者が患者を診断し、処方箋を出すには鍛錬が必要ですが、政策学でも同様でしょう。生理(組織や社会の正常な状態)、病理(組織や社会の課題や問題)、薬理(処方の作用)などをバランスよく学ぶ必要があります。総合政策科学研究科では、それぞれを基礎と応用(臨床)から学ぶことができるでしょう。