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政策学会講演会(レポート)
『世界で戦う農業:上勝町からの挑戦』

テーマ『世界で戦う農業:上勝町からの挑戦』
講師谷 健太 氏
日時2018年6月29日(金)10:45~12:15
会場 新町キャンパス臨光館(R301)

去る6月29日、政策学会講演会に講師として株式会社いろどりの人材育成部主任である谷健太氏をお迎えし、「世界で戦う農業:上勝町からの挑戦」というタイトルでお話いただいた。谷氏は、同志社大学商学部ご卒業後、地方銀行に4年間勤務され、その後、経営コンサルティング会社を経て、2012年徳島県上勝町へ移住された。現在、葉っぱビジネスを展開する株式会社いろどりにて、上勝町内でスモールビジネス創出による地方創生(人口増加)を目指す、ローカルベンチャープロジェクトを担当されている。スモールビジネスのスタートアップ支援や創業後のフォローを行っておられる。上勝町が日本国内のみならず世界に知れ渡るに至った経緯を含め、これからの上勝町の農業のポーテンシャルについて詳細な講義資料を用意され、起業にまつわる苦労話を交えながら明快に語られた。

谷氏はご講演の中で、生まれ育った徳島市、仕事の関係で頻繁に出張をされる東京、そして、移住された上勝町という3つの地域を比較すると、上勝町が現在、間違いなく、一番、世界を感じられる場所であると語られた。その理由は、かつて上勝町の農業は貿易自由化、大寒波の到来といった災害、急速な高齢化の進展等の問題に直面し疲弊した時期があったにも関わらず、ここ10年、見事に復活を遂げつつあるからである。つまり、世界で勝負できる農産物や加工品が登場し始めたのである。谷氏は、3つの事業所や会社の事例をあげながら、それらに共通する要素として、外部環境の好転や公的支援の重要性を語られつつも、個々の事業所や企業の自助努力による高付加価値化戦略を強調された。規模では圧倒的に不利な立場におかれている上勝の農業も戦略の立て方次第では世界に通用することが証明されたと言えよう。

最後に、上勝町の今後の見通しと、御自身の今後の抱負について述べられ、講演は終了した。講演後は、多くの参加者から質問が出されたのが印象的であった。

(政策学部教授 岡本 由美子)

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岡本 由美子