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ピックアップ

政策学会講演会(レポート)
『“自治体3.0”を推進する公務員イノベーション』

テーマ『“自治体3.0”を推進する公務員イノベーション』
講師小紫 雅史 氏
日時2018年6月21日(木)16:40~18:10
会場 新町キャンパス臨光館(R301)

2018年6月21日5講時、臨光館R301教室において、奈良県生駒市長・小紫雅史氏による「自治体3.0を推進する公務員イノベーション」と題する講演会を行った。

講師の小紫雅史氏は、大学卒業後環境省(当時は「環境庁」)にキャリア公務員として就職し、ハイブリッド自動車の税制優遇、環境自主協定等で成果を上げたほか、霞が関を変える若手の会(NPO法人プロジェクトK)の主宰者の一人として霞が関官庁風土の改革に取り組んだことで知られる。その後、米国シラキュース大学マックスウェル大学院への留学や日本大使館(米国ワシントンDC)での勤務を経て、生駒市の副市長公募に応募し、国家公務員の職を辞して副市長として2011年8月から務めることとなった。その後、当時の生駒市長が奈良県知事に立候補したことに伴い市長選に立候補し当選。2015年4月から現職の座にある。

講演の主たるトピックは、①生駒市とその課題、②まちづくりのビジョン、③自治体3.0の取組事例、および④自治体3.0を実現する生駒市の人づくりであった。小紫氏は高齢化のスピードはが全国トップ5%に入る生駒市の高齢化の現状やベッドタウンとしての特質を述べた後、元気な高齢者が認知症予備軍の高齢者にリハビリに督励する事業を積極的に導入した結果、介護認定率が2%近く減少した実績を示した。このように、高い学歴と専門的知識と経験を有している市民の知恵とエネルギーを地域における公共的課題の解決に活用してもらう「ワーク・ライフ・コミュニティの融合」の推進こそが生駒市が目指す「自治体3.0」の真髄であると小紫氏は強調した。

そのような市民主体のまちづくりの事例として、2017年7月に設立されたいこま市民パワー株式会社や市民によるワークショップの活用などをビジュアルな資料でわかりやすく提示されたが、聴講者は一心に聞き入っていた。

さらに、小紫氏は、このようなユニークで活力ある生駒市は公務員志望の学生にとっても人気で、職員公募に対する応募者数は5年連続で1000人を超え、関西一位であることを胸を張って述べられた。その後、小紫氏は、自治体3.0時代に求められる公務員像は「始動」力(0→1を生み出すリーダーシップ)「協創」力(「チーム○○」を築く力)であることを強調して、講演の締めくくりとした。

講演後の質疑応答も活発で、5講時が終了した後も、数人の学生が列を作っていたほどであった。

(政策学部教授 今里 滋)

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今里 滋