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政策学会講演会(レポート)
『地方創生の総合政策論 –DWCM,コミュニティマネジメントとデザイン-』

テーマ『地方創生の総合政策論 –DWCM,コミュニティマネジメントとデザイン-』
講師矢尾板 俊平 氏
日時2017年5月22日(月)14:55~16:25
会場同志社大学新町キャンパス 尋真館(Z31)

去る5月22日、政策学会講演会に淑徳大学コミュニティ政策学部准教授の矢尾板俊平氏をお迎えし、「地方創生の総合政策論-DWCM,コミュニティマネジメントとデザイン-」というテーマでお話をいただいた。矢尾板氏は2008年3月、中央大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程を修了後、三重中京大学現代法経学部専任講師を経て、2013年4月より淑徳大学コミュニティ政策学部准教授に就任されている。

講演では、まず、日本社会において進行する人口減少、少子化、高齢化の実態を詳細なデータをもとに検証され、その状況を「人口縮減社会」という表現を用いて解説された。より具体的には、日本創成会議・人口減少問題検討分科会が明らかとした「2040年までに20~39歳の女性人口が5割以下に減少する市区町村数が896自治体に上る」との調査結果を引き合いに、国や自治体が主導して社会問題の解決にあたるこれまでの政策モデルが、もはや持続可能ではないとの見解を披露、その根拠を豊富な具体例をもとに丁寧に解説された。

講演後半では、「人口縮減社会」への対処戦略として、政府が掲げる「地方創生」の意義や狙いを解説された上、「地方創生」には人口問題への対処と経済問題への対処という2つの側面があることを指摘、両側面を一体的に捉え、シナジー効果を生み出す戦略的発想が求められるとの見解を示された。地方創生の鍵となるのは、ハードやソフトの整備に注力した行政主導型の地域づくりから脱却し、地域住民の「幸せ」や「痛み」に寄り添い、地域、行政、民間企業が一緒に汗をかいていく相互支援型の地域づくりに転換することであることを力説され、講演を締めくくられた。住民活性化こそが地域づくりの要であるとの矢尾板氏の明確なメッセージが聴講した学生達に伝わり、熱のこもった素晴らしい講演であった。

(政策学部教授 田中 宏樹)

政策学会講演会

田中 宏樹