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ベーシック・インカムについて

井上 恒男 投稿者 井上 恒男 : 2017年1月1日

 福祉国家おいて所得保障制度が行き詰まっている状況下、ベーシック・インカムへの関心が近年高まっている。ベーシック・インカムとは、簡単にいえば、全ての市民個々人に無条件に政府が支給する所得給付である。失業者や貧困者に対する従来の制度ではいわゆる「失業の罠」、「貧困の罠」といわれる現象が発生し、また、そのあい路を切り開くための「福祉から就労へ」に向けての様々な政策的工夫も決め手に欠け、かえって制度の複雑化やコスト増、就労の強制、制度からの排除等をもたらすという批判がある。これに対し、ベーシック・インカムは、社会保険料等の拠出を求められず、求職活動中であるとか資力調査のような選別主義的な要件はない。就労して収入が増加してもベーシック・インカムの額は削減されないので「失業の罠」等からは解放され、その水準によるものの個人の意思と能力に基づく柔軟な働き方が可能となり、併せて行政事務の簡素化、コスト減も期待できる。ベーシック・インカム構想が、左派にも右派にも支持されるゆえんである。この他、ベーシック・インカムは、今まで報酬を受けずに育児、介護等を主として担ってきた女性にも個人単位で支給されるため、フェミニズムの一部からも支持されている。

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