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教員紹介

教員紹介担当科目・演習紹介

佐野 淳也 准教授

さの じゅんや 佐野 淳也 准教授

専門分野ソーシャルイノベーション/NGO・NPO/地域づくり/ワークショップデザイン
研究室渓水館208号室




専門分野について
しあわせな人口減少社会のデザイン

 日本はいま、歴史的な大きな転換点に来ています。明治以降の急激な人口増大期が終わり、いままさにすべり台を滑り落ちるような、急激な人口減少期に差し掛かっています。1904年の日露戦争のときには、日本の人口は約4800万人でした。それから百年かけて日本の人口は1億3千万人まで増えましたが、2100年には再び約5000万人まで減ると予測されています。
 この「人口減少」の時代に、私たちは何をしないといけないのでしょうか?学生のみなさんが社会に出て人生を過ごすこれからの50年で、日本や世界は大きく変わるでしょう。おそらく、これまでの働き方や暮らし方の常識は通用しなくなるはずです。いまある仕事の多くが消え、そしていまはまだない新たな仕事が多く生まれているはずです。そんなこの国の未来デザインを、「コミュニティデザイン」や「幸福学」の視点から考えていこうというのが、僕の研究分野です。
 コミュニティデザインというと耳慣れないことばですが、簡単にいうと「人がつながる仕組みをデザインすること」です。2015年は「地方創生元年」と呼ばれ、政府の肝いりで各地の自治体で移住促進や仕事づくり政策が展開されています。しかし、多額の予算をかけたそうした政策は果たしてどこまで成功するのでしょうか? 地方都市や農山漁村部では、過疎高齢化により急速に「まちの元気」が失われていっている現状があります。大事なのは、「人をつくる」こと。そしてそんな「人と人との関係をつくること」です。もっと言えば、「住民自身が地域課題解決の主人公となり、その取組みが組織化・ネットワーク化されること」と言い換えてもいいかも知れません。
 そんなふうに、優れたプレーヤーを育て、そのプレーヤーがつながる仕組みをつくり、全体で強い「まちづくりチーム」をつくっていこうというのが、コミュニティデザインの考えかた。僕はそこにさらに、「幸せ」という視点を加えて、これからの地域づくりのありかたを読み解いていけないかと思っています。できるだけたくさんの年収を上げて、資産を増やしてという「経済」の視点からすると、どうしても大都市に住んで大企業に勤めるのが「勝ち組」という価値観に偏ってしまうでしょう。しかし「人間の幸せ」という観点で見ていくと、実はその秘訣は「豊かな人間関係と自然とのつながり」にあるということがわかってきます。
 そう考えていくと、地方都市や農山漁村の持つ新たな可能性がひらけてきます。大事なのは、自分ならではの「幸せ軸」をしっかり持つこと。そして、その幸せ軸に沿った自分にとっての「成功」をイメージして実現していく。そんな「価値組」がつくっていく多様な働き方や暮らし方の集まりが、わくわくするような素敵な社会をこれからつくっていくのだと思います。
 また、僕はワークショップのデザインやファシリテーションを得意分野としています。ワークショップとは、「共同で学習したり何かを創造するプログラム」のこと。そして、その場づくりや進行を行う人がファシリテーターです。なかでも、フューチャーセッションと呼ばれる「地域や組織の課題解決と未来創造を行うワークショップ」の運営を、僕の地元の徳島県はじめ各地で行ってきました。学生のみなさんとも、ぜひそうした「対話による未来デザイン」の活動を、日本各地の地域づくりの現場で行ったり、フィールドワークしながら一緒に学んでいけるととてもうれしいです。

プロフィール

1971年、徳島市生まれ。おうし座。日本福祉大学卒業、一橋大学大学院社会学研究科修了(社会学修士)、法政大学大学院公共政策研究科博士後期課程満期退学。阪神淡路大震災での被災地支援NPO、インド現地NGOでのインターン、国際環境NGOスタッフ、東京学芸大学環境学習研究員、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科准教授、徳島大学地域創生センター助教など、様々な仕事・活動を経て現在に至る。
社会福祉を学んでいた学部生時代は、ホームレス支援活動をはじめ色々な市民活動に顔を出していた。以後、一環して国際協力・環境保全・まちづくりなどの分野での、NPOや市民セクターの仕事に従事してきた。生まれ故郷の徳島市に拠点を置く一般社団法人しこくソーシャルデザインラボ(SoLab.)の代表理事も務め、「地域未来起業家」の育成や、「対話による未来デザイン」の活動も行っている。
愛読書は、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」と、星野道夫の「旅をする木」。

メッセージ
どんどん失敗して、たくさん学ぼう!

Be the change you want to see in the world! これは、インド建国の父、マハトマ・ガンディーのことばです。「世界に変化を望むなら、自らその担い手になれ!」というのがその意味。「こんな社会になったらいいなあ」と思うなら、誰かに期待するのではなく、自ら行動を起こそうよ、というメッセージです。
もうひとつみなさんに贈りたいことばは、Fail often, Fail early. たくさん失敗して、たくさん学ぼう、ということ。偉大な発明やイノベーションも、最初はたくさんの失敗から始まっています。失敗のないところに、進歩はありません。なかでも、大学4年間というのは、「安心していろいろな失敗ができる」とき。とにかく、思いついたことは何でもやってみましょう!(誰かを傷つけるようなことはもちろんダメですが)。挑戦すると、うまくいかないことがたくさん出てきます。そしてそこから、自分の欠点や成長ポイントがたくさん見えてきます。それこそが、人生最高の師。
特に、若いときにたくさん失敗した人は、その後の伸びかたが違います。僕も、たくさん失敗してきました。楽しく失敗して、たくさん学びましょう! 「ほしい未来や社会」を、自らの手でつくるために。