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教員紹介

教員紹介担当科目・演習紹介

畑本 裕介 准教授

はたもと ゆうすけ 畑本 裕介 准教授

専門分野社会政策学・福祉社会学
研究室渓水館219号室



専門分野について

 これまで私は、社会学の立場から社会保障や社会福祉の諸問題について研究してきました。これは社会政策学の一つの立場であると思います。
 最初に出版した著書は、理論的な分析書であり、アンソニー・ギデンズの再帰性理論の立場から、今後福祉国家の在り方はどのように変わっていくのかを示すため、生活を導く原理や社会状況の変化を描き出したものです(『再帰性と社会福祉・社会保障』(単著 生活書院))。人々の選択のぶつかり合いであるライフスタイルの政治が先鋭化した社会では、貧困状況に訴えかける言説が通用しなくなり、新しい統合の言説が必要になると分析しました。まずは、社会の大きな流れの中に社会保障とその下位分野である社会福祉を位置づけようと考えました。
 近年では、次第に関心が移行し、社会政策学者・福祉社会学者として、社会学の立場を採ることは堅持しつつも、より具体的な制度の仕組みや原理、および社会の問題についての考察を中心に研究を行うようになってきました。例えば、2011年に出版した『社会政策の視点』(共著 法律文化社)では、社会政策の空間(国民国家やグローバリゼーションをキーワードに)についての社会学的考察を行っています。これは社会学理論の立場から福祉国家の変化の方向性を分析したやや抽象度の高い議論です。
 2012年に出版した2冊目の単著である『社会福祉行政論:行財政と福祉計画』(法律文化社)は、社会福祉行政や社会福祉の政治について「学」もしくは「論」として体系化を試みた内容となっています。社会福祉行政・政治の仕組みや問題点について出来るだけ包括的に分析することを目指しました。実際の制度について体系的に論ずる作業を行うには、これまで行ってきた理論的な考察がまとめる際の柱になります。一方で、理論的な考察の方にも、制度分析による具体的な裏付けを行うことができ、研究に相乗効果をもたらすことができたと考えています。
 現在は、社会福祉行政の理論的諸論点について一つ一つ取り上げ、整理していく作業を行っています。この作業を終えた後に、論考をまとめて3冊目の単著にしたいと考えています。

プロフィール

1971年生まれ、福岡県出身です。2016年にノーベル賞を受賞された大隅先生と同じ福岡高校を母校としております。この時にはテレビで出身高校が繰り返し映るのを見て、めったにないことですから大変うれしく思いました。出身大学、大学院は慶應義塾大学ですが、博士号は熊本大学から論文博士をいただきました。大学院に入ってから一貫して学問の道を進んできましたのであまり派手な経歴もないままに、全国を転々としてきました。最初は東京の大学で勤務しましたが、その後は山口県の山口学芸大学、山梨県の山梨県立大学と移り、現在は同志社大学という旧国名でいうところの山城国にある大学に赴任しました。なぜか山の付く名前の地域にご縁があるようです。

メッセージ
自分の鶴嘴

 夏目漱石が講演で、生涯の仕事では「自分の鶴嘴(つるはし)で掘り当てる所まで進んで行かなくっては行けないでしょう」(「私の個人主義」)と述べています。どの道に進んでも間違いということは全くありません。しかし、どちらに進むにしても自分だけにしか進めない道を探り当て、ああ生きたなと実感の持てる人生が良いのではないかとお勧めします。皆さんの鶴嘴を用意できるのは皆さんだけです。大学生活はこれから鶴嘴をもって進んでいく礎となります。ぜひ、納得のいく鶴嘴を手にするために、無駄にすることなくひたすらに生活を送ってください。